2018年12月31日月曜日

2018年ありがとうございました


社会の変化に伴って、でしょうがモノにたいする見方も大きく変化しつつある事を実感します。
・・・時計もモチロンで。

人の価値観は十人十色。現在では色々な角度からの時計の見方があるように想います。固定観念にしばられず、価値観の多様化は良いコトだと想います。それぞれのお客様のお気持ちにお応えできるよう幅広く、が時計コンシェルジュのスタンス。
ただ、それに少しのエッセンスを加えるのも時計コンシェルジュ。
新たなる時計の流れに目を凝らしながら、時に過去を振り返り、真髄をお伝えできるように。

今年は途中からブログが滞り、Facebookばかりとなってしまいました。
来年度からは業務内容を見定め、SNSの整理をするよう努めます。

新年は4日より営業致します。
日曜日10:00〜19:00固定営業、その他の曜日は一度ご連絡戴ければ幸いでございます。
ゆっくりとお話できればと想いますので、お気軽にお問い合わせ下さいませ。

来年もよろしくお付き合いくださいませ。
2018年ありがとうございました。  長﨑時計舎


2018年7月31日火曜日

レギュレーターという選択

IWC ポルトギーゼ レギュレーター IW544401


ポルトギーゼ・クロノグラフとくればオートマティック7day'sと続きたいところですが、ここは一つ変わりネタ。

ひょっとしたらご存知でない方もみえるかもしれませんね「ポルトギーゼ・レギュレーター」。


IWC ポルトギーゼ レギュレーター IW544401


それぞれ独立した針が特徴的なレギュレーター、最近は滅法少なくなりましたね。クロノスイスのイメージも強いでしょうか。

慣れるまで見にくい機構ですが、古き良きと申しましょうかオツな時計でございます。変な表現ですが、とても時計感のする時計ですね。


IWC ポルトギーゼ レギュレーター IW544401


12時位置のインダイアルも工夫が凝らしてありますね。


IWC ポルトギーゼ レギュレーター IW544401


長く青いリーフ針がしっかりと雰囲気で、そしてやはりシンメトリー。


IWC ポルトギーゼ レギュレーター IW544401


IWC ポルトギーゼ レギュレーター IW544401


表も素敵ですが、裏も男前。自社ムーブの手巻きはジョーンズアロー緩急針が特徴的です。


IWC ポルトギーゼ レギュレーター IW544401


極めてシンプルな時計ではございますが、かめばかむほど味がするようなモデルに想えます。所謂ハマってしまうと、至極悦な時計でしょうね。

生産数の少なかったモデルかと思いますので、お好きな方が探して買う時計でしょうか。でなければ、クロノグラフか7day'sとなるでしょうからね。
「この時計を選ばれますか〜!」なんて興奮しながら喋る時計屋から買うと良いと想います。なんてのは時計屋の戯言として。デハデハ。


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2018年7月28日土曜日

まさにロングセラー

IWC PORTUGUESE ポルトギーゼクロノグラフ IW371445


IWC(インターナショナルウォッチカンパ二ー)といえば、時計に興味のある方であれば知らない人はいないブランドでしょう。また、ご年配の方にもご存知の方が多いブランドだと思います。
昔は皆さん「インター」「インターナショナル」と呼ばれました。今でもこう呼ぶと時計通に感じますかね。
ただ、昔から思っていますが、コテコテな名前ですね・・・。

さてIWCといえば、どのモデルを思い浮かべられますか?
魅力的なモデルはかなり多く存在しましたがここではそれに触れないとして、いわゆる看板モデルというやつです。
その答えは、この20年間の内に変化があったのではと思います。


IWC PORTUGUESE ポルトギーゼクロノグラフ IW371445


やはりパイロットウォッチのイメージは強かったですし、ダヴィンチの知名度も高いでしょう。インヂュニア、アクアタイマーも存在感がありますね。

しかしながら、今現在、IWCを牽引するシリーズとしてポルトギーゼは外せないでしょう。
またアイコンモデルにおいても、パイロットのマークシリーズと互角にポルトギーゼのクロノグラフと云えるのではないでしょうか。


IWC PORTUGUESE ポルトギーゼクロノグラフ IW371445


この15〜20年の間に、時計業界は大きく動きました。
ゆっくりとした時代は過去となり、全てにおいて早く、モデルチェンジは瞬く内にやってきます。

そんな現在においても、スローな時代から変らず造り続けられているモデルがあります。
それがこの「ポルトギーゼ・クロノグラフ」なのです!

ロングセラーといえば、勿論もっと代表的といえるモデルもあります。
ジャガールクルトのレベルソ、ブライトリングのナビタイマー、他にもございます。
しかしそれらのモデルとの違いは、このポルトギーゼは原型のポルトギーゼとは異なり、1998年に生まれたクロノグラフのモデルなのです。それから変らず支持され続けている事実は、非常に稀なモデルだと想うのです。


IWC PORTUGUESE ポルトギーゼクロノグラフ IW371445


IWC PORTUGUESE ポルトギーゼクロノグラフ IW371445


IWC PORTUGUESE ポルトギーゼクロノグラフ IW371445


人気の秘訣は、勿論IWCらしい造り込みがベースにあるでしょう。バックル一つ見ても魅かれるものがあります。
そして何と言ってもデザインではないでしょうか。
ケース一杯一杯の文字盤は特徴的で、綺麗なリーフ針とインデックスが目に飛び込んできます。その細長い針はドイツのニホヒを感じさせながら、シンプルすぎてクロノグラフである事を忘れてしまいます。縦二つ目のクロノも当時では非常に珍しいのですが、機能によって針の色が異なるのも憎いところ。そして極め付けはシンメトリーなバランスではないでしょうか。大きく見えるのですが腕にはしっくりくる時計で、それはケースデザインや数値にも現れているのでしょう。
・・・ここまで書けば、べた褒めみたいなもんです。

サテ、この時計がマイナーチェンジではなく本格的なモデルチェンジをする時は果たして来るのでしょうか。
今の所このデザインバランスを越える想像がし難いのです。 


IWC PORTUGUESE ポルトギーゼクロノグラフ IW371445


IWC
ポルトギーゼ・クロノグラフ
IW371445
¥815,400(税込)


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2018年5月10日木曜日

ゼニスの未来

ゼニス ニューヴィンテージ1969 ZENITH New Vintage1969  03.1969.469/01.C490 


2018年のSIHH&バーゼルも終わり、新作情報も一通りでましたね。今現在といえば、秋口をメインとした入荷を待つちょうど谷間の時期でしょうか。

さて簡単に振り返ってみると、2017年も含めオメガあたりは元気に感じました。バーゼル出店数もそうですが、メーカーの強弱がはっきりと現れているのは否めないでしょうか。

また昨今のトレンドとしてミリタリータイプなどの、復刻モデルのリリースもそろそろ目が慣れてきたように感じます。

そして外せないのが「ゼニス」。
何より新型オシレーター。そして、その後ろにそびえ立つはジャン・クロード・ビバー氏。

あまり売れない、イヤ、機械好きでないとあまり買わなかったゼニス。
ルイヴィトングループに入り、思い切った変化を見せようとした時期。
そして、ウブロ・タグホイヤーと経てビバー氏が舵取りをする今。

注目されない訳がない、と云えるでしょう。
そしてそれは、2018年の新作に現れているように感じました。

さてやZENITH。
アナタは何処へ向かうのでしょうか?
そして、その行く末は?

ちょっと物語風になりましたが、本心として興味のあるところです。
そして、新型オシレーターが変える時計事情にも。


ゼニス ニューヴィンテージ1969 ZENITH New Vintage1969  03.1969.469/01.C490

少し遡りますが、このモデル「ゼニス ニューヴィンテージ1969」は2009年に発表されたモデルです。
クロノグラフの伝説的銘機エルプリメロの誕生40周年の記念モデルとして発表されました。

昨今多い復刻版のハシリとも云えるかもしれませんが、確かにこのモデルはサイズを除いてかなり忠実に復刻されています。
クッションケースは勿論のこと、ダイヤル、針、プッシュピース、風防、尾錠、良くできた仕上がりかと想います。
グラスバックに記された記念の印もGoodですね!


ゼニス ニューヴィンテージ1969 ZENITH New Vintage1969  03.1969.469/01.C490


ゼニス ニューヴィンテージ1969 ZENITH New Vintage1969  03.1969.469/01.C490


ゼニス ニューヴィンテージ1969 ZENITH New Vintage1969  03.1969.469/01.C490


ゼニス ニューヴィンテージ1969 ZENITH New Vintage1969  03.1969.469/01.C490


ゼニス ニューヴィンテージ1969 ZENITH New Vintage1969  03.1969.469/01.C490


ZENITHというブランドを見つめた時、やはり今までとは違う脱皮した姿を見たいと思う気持ちと、そのイメージに残る玄人好みたるや姿に後ろ髪を引かれる想いと、相反する想いが錯綜します。

それは多くのメーカーが新しい向きになるか、これまで通りの確固たるベースを残すのか、そういった方向性の確定がゼニスにおいては随分定まらなかったからなのかもしれません。

色々な想いや見解はあるでしょうが、ゼニスを語る時にエルプリメロを外すわけにはいかないと想うのです。
とすればこのモデル、ゼニスを1本と考えた時に大いに考慮できるモデルだと想うのです。

500本限定の未使用品。如何でしょうか?


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2018年3月27日火曜日

生まれ年ならぬ、、、



・・・今回はとあるお客様の話。

1965年創業の会社で三代目にあたるお客様。
「会社って三代目で潰すって言うでしょ。本来はプレッシャーになると思うのですが、潰すが前提と思えば怖いものなしだったりするんですよ。」

そうおっしゃられる笑顔の奥には、ただならぬプレッシャーと対峙してきた自負があってこそと想像するのは容易なのですが、やはり経験者にしか解らないことがあって、不思議とソレが年輪のように表に出てくるように想います。

「今気になっている時計があって、スクエアケースなんだよね。」

この方は全て承知で仰せなのか、はたまた手繰り寄せる何かをお持ちでいらっしゃるのか、私の脳みそは錯綜するのでした。




・・・ゼニス ニューヴィンテージ1965。
その時計は1965年にゼニス社によって製作されたモデルの限定復刻版で、スクエアケースのモデルなのです。

こういう事が起こるので、やめられません。
三代目で潰すなんて話をしながらも、会社に対して強い想いをお持ちでいらっしゃるのは嫌でも感じるのでした。
またくしくも、ゼニス社の創業が1865年。












昨今の時計選びは、ちょっと残念に想う事も少なくありません。
時計市場が成熟した為に、嗜好品としての意味合い以外の要素が強く感じ取れることが増えました。

もちろん高額品であるからとは思いますが、もう少しこういった出会いを感じさせる事だったり、ご自身の好きの基準に沿ってなどといった、脳みそで感じるより心で感じるパートナー選びが増えれば嬉しい限りです。

・・・さてや今回のゼニス。
2065年には四代目の手元で時を刻んでいるのでしょうか。
機械式時計という物が、そういった時をつなぐロマンチックな存在であることを切に願うのです。


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