「ジェラルドジェンタ」というと既に、やや懐かしいといった声が聞こえそうです。
確かこのブランドがブルガリ社傘下に入ったのが2000年くらいでしたから、約15年程前の事になりますね。ちょうど時計バブルの初期と言えたかもしれません。
何せハッキリと覚えているのが、傘下に入った年、日本の代理店もあまりに急な事で体制も整っておらず、事前案内もうやむやのままでバーゼル開催となりました。
現地でジェラルドジェンタが在ったブースの位置に向かうと其処にジェラルドジェンタは無く、探しながらブルガリブースで「ジェラルドジェンタはどこですか?」と聞いた所「在りません」と答えられるだけで戸惑っていました。
もしや、と思いブルガリブースの中へ入っていくと、やはりその一角にジェラルドジェンタが在ったのです!
イヤ、厳密に言うと文字盤のブランドロゴの位置に「ブルガリ」と刻印されたジェラルドジェンタが在ったのです。
ブルガリの不親切さに不機嫌になりつつも、そこにブルガリたるやのプライドがあったのかも、と感じました。
時計ブランドの吸収合併のハシリであったかもしれません。その後の時計業界では、また業界問わず現在では生き残りの為に合併は当たり前のようになったかと思います。
一つ個人的感想としては、ブルガリ社が傘下に収めた2社が「ジェラルドジェンタ」と「ダニエルロート」であった事に関しては興味をそそられました。色んな理由があったにせよ、個性的な2ブランドであったことは時計好きであれば周知の事実であったと思います。
ブルガリ社はこの2ブランドを傘下に収めた事や、現在の時計造りを見ているとさすが大手のメーカーだと納得させられます。昔の時計の内容は個人的に好印象とは云えませんが、現在のモデルの造りは一目おいてしまいます。そのブランドの風潮の好みは人それぞれとして。
このRETRO SPORTレトロスポーツはよくあるイメージのミッキーモデルとは違い、ジェラルドジェンタ社としては最終あたりの製造モデルです。
ですので、よくあるミッキーのモデル(後年のミッキーモデルもございますので念の為)と比べると質感は全くもって異なり、数段お金のかかった時計となっています。ハイ、価格もなかなかのものデシタ。
色々な時計が出揃う現在においても、なかなか他にない個性ではないでしょうか?
また、それが取って付けられたような物でなく、ジェラルドジェンタたるや要素を汲んでいる所が時計好きの心刺激するのではないかと想います。
レトログラード&ジャンピングアワー、代名詞みたいなものですね。
この後年のモデルはケースの質感に加え、文字盤の細部や針など細かなディテールにも気を使っています。そして、それを時計としてまとめるのはやはりデザインでしょうか。
「Gerald Genta ジェラルドジェンタ」と刻印された時計、今となっては稀少となりました。
USED品となるとかなりお手頃な価格ですので、人と違った時計・個性的な時計、がお好きな方には一見の価値ありでしょうか。
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