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90年代の機械式時計復興において、複雑機構が立役者になったことは事実だと想います。
具体的にはトゥールビヨンでしょう。
この機構は複雑さもさることながらその動作が見てわかるように造られ、時計ファンを刺激したに違いありません。
加えて、独立時計師の台頭があったと想います。
時計製造会社でなく個人作家として注目をあびるには、トゥールビヨンは大きな役割を担ったのではないでしょうか。
事実、新たな独立時計師の初期作品においてトゥールビヨンが多いのは事実かと想います。色んな意味合いはあるとして。
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最近ではより複雑な時計が発表されますが、少し前まではやはり多くのメーカーがトゥールビヨンに頼っていたと云えるかと想います。
そう想うとトゥールビヨンの時計業界への功績は多大です。ブレゲさんは偉大ですね。
しかしながら、複雑機構はトゥールビヨン以外もございます。
プロ野球の野村監督の言葉「王・長嶋がヒマワリなら、オレはひっそりと咲く月見草」ではございませんが、ある意味トゥールビヨンを凌駕する「ミニッツリピーター」という機構がございます。
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ミニッツリピーターとは音で時刻を知らせてくれる機構で、これは三大複雑機構と言われる中において一番複雑で高価と言われています。
そう、その三大にトゥールビヨンも含まれて、デス。
アラームウォッチとは異なり、時刻を知りたい時に付属されているレバーやボタンを操作することでゴングが鳴り音でその時を教えてくれます。
何と言っても、そのとき奏でるえも云われぬ美しい音色が最大の魅力です。
この音を聞く時、必ずや皆さん神妙な面持ちになられます。
そしてその内なるは、とても複雑な機構が備えられ、その音色一つに時計師が多大な時間を費やすのです。この芸術品たるや奥ゆかしさが、ミニッツリピーターの普遍たる地位を築いたのでしょう。
野村監督ではないですが、トゥールビヨンの派手さに比べミニッツリピーターの多くは非常にシンプルであり地味です。そこがまた虜にされる一つなのです。
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リピーターのボタン。
この左側のボタン一つが、見る人を驚かせるのです。
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玉ねぎ型リューズがクロノスイス。
大きいですが、その意匠と操作性。
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いかにもクロノスイスらしいケース形状。
厚みはそれなりにありますが、音響を考えれば。
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こういった手間のかかる古典的な施しは、魅かれます。
造り手のプライド、でもあるのでしょうね。
この時期のクロノスイスの尾錠は、コンビモデルにおいてもツク棒をゴールド仕様にしてました。
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このモデルの魅力は機構だけではないのです。文字盤です。
2000年代以降あまり見なくなった、シルバーではなく白文字盤。この文字盤は一見エナメルと間違う美しさです。
そしてインデックス。字体一つで大きく変わるのですが、大手メーカーになるほど質感は別として冒険しないように感じます。クラシカルで、他にあまり見ないです。
そして針。秒針も含めて、文字盤デザインにしっかり統合されています。コレも他であまり見ない。
そして色。白・青・黒、御見事だと想います。
コントラストがGOOD!
最後に間違い探し。
実は12時下のクロノスイスのロゴ、他のモデルと少し違うのです・・・
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お待たせしました。
このモデルじつは「ミニッツリピーター」ではないのです。「クォーターリピーター」なのです。
ミニッツリピーターと比べ音色が一つ少なく、15分単位で時刻を知らせてくれます。
・・・基本的に音質は変わらず、ただ音色が一つ少なく15分単位。
ミニッツリピーターといえば数千万円ですが、クォーターリピーターとなれば新品定価で400万円代。
加えてクォーターリピーターモデルは、一部のメーカーから数少なくしかリリースされていません。
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この時計は18金ホワイトゴールドモデルで、正規未使用品で一式付属致します。
価格は、魅力的な価格だと想います。
見方を変えれば、夢ではないのです。
リピーターを所有することが可能なのです。
「リピーターを所有する」冷静に考えると凄いことです。
・・・冷静に、熱くなる時計なのです。
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